活動報告

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2021年度 AIC×大塚製薬 ワークショップ 活動報告

2021.10.25  written by 

2021/10/25

2021年9月8日~9月29日の4週間にわたり慶應AICと大塚ホールディングス (大塚HD)・大塚食品とコラボした「ビジュアルシンキングで市場分析企画」と題したワークショップを開催しました。

ワークショップは、データ分析の前にしっかりとした企画を立てることを狙いとして、ビジュアルシンキングの理解とその活用をテーマに行いました。参加者は大塚HD・大塚食品の社員の方々からビジュアルシンキングについて教えていただきました。その後、班ごとに学んだビジュアルシンキングの手法を用いて市場分析の企画立案を行い、結果を発表しました。

コンテストはチーム戦で行われ、20人で4班に別れてチームごとにそれぞれ商品と地域を決めて市場分析企画を行いました。初めはビジュアルシンキングに慣れない方もいましたが、社員の方に教えてもらったり班内でのディスカッションを行うことで、ビジュアルシンキングに対する理解度が増し、使いこなすことができるようになっていきました。
 

<コンテスト中の様子>

発表会では各班がそれぞれ行った市場分析企画の結果について発表を行いました。そして、各班の発表に対し、実際の商品開発を担当されている大塚食品の社員の方々からフィードバックやアドバイスを受けました。商品を担当されている社員様だからこそできる鋭い指摘や様々な要素を考慮したアドバイスをいただくことで、学生には良い刺激となり、さらに視座を挙げることができたのではないかと思われます。

以下にコンテストの結果と参加したチームの紹介をさせていただきます。

コンテスト成績

優勝:Dチーム

修士1年(学部5年) 薬学部(薬学研究科) 杉山裕夢

修士2年(学部6年) 健康マネジメント研究科 平賀 恵美

修士2年(学部6年) 健康マネジメント研究科 梶田朱音

修士2年(学部6年) 理工学部(理工学研究科) 齋藤 隆丞

行った市場分析企画:大塚グループの信念である新しい価値観への挑戦、現在叫ばれている環境問題への取り組み、ベジタリアン市場の拡大の三要素から、大塚食品のゼロミート製品の普及を目指した。普及対象となるエリアや年齢層、現地調査からの販促戦略などが課題として挙げた。

講評:結果の見せ方(show)がうまかった。大塚としてのビジョンや意義について触れられていて、なぜ大塚食品が行うのかというストーリーに納得感があった。

理念について触れていて、方向性がしっかりしていてよかった。ヴィーガンに関する地域的な分析を進めるとさらに説得力が出る。



Aチーム

学部1年 経済学部(経済学研究科) 平松倫太郎

学部1年 経済学部(経済学研究科) 奥埜豪

学部2年 環境情報学部 中山宗哉

学部2年 環境情報学部 延藤巧真

学部1年 総合政策学部 小山浩史

行った市場分析:日常的な日本食を海外の人にも手軽に食べさせたい、ということを目標にしている。そしてGDPやレトルト食品の普及率からフランスをターゲット地域にした。最後に経済的・文化的・技術的な課題を総合的に考慮した上で、新規レトルト食品市場企画のマイルストーンを設定した。

講評:フランスにおけるレトルト食品の利用率が高いことを見つけられていてよかった。フランス人の食文化に日本食が浸透しやすいReason to believe(仮説でも可)があればさらに説得力が増したかもしれない。


Bチーム

学部1年 環境情報学部 市田悠貴

学部1年 経済学部(経済学研究科) 柳内健人

学部2年 理工学部(理工学研究科) 高橋敬大

学部2年 理工学部(理工学研究科) 大木基嗣

学部2年 環境情報学部 古川達也

学部2年 総合政策学部 清水 小晶

学部2年 理工学部(理工学研究科) 竹内奏人

行った市場分析企画:長粒米対応のマンナンヒカリを中国市場に販売する企画を設定した。仮説のみならず世界機構のオフィシャルデータを用いて中国市場の可能性を示した。そして、買い手と売り手両方の課題を触れつつ、地域調査・実食調査・ターゲット絞りに工夫したマイルストーンを作成した。

講評:バックデータ、統計についてしっかり調べられており、良かった。消費者一人一人の視点(ミクロの視点)と統計的な視点(マクロな視点)どちらもあって良かった。ワークショップにて容器の形状など、多岐にわたる検討をしていて面白かった。市場分析の対象として取り上げた商品の特徴をしっかり調べていてよかった。


Cチーム

学部2年 商学部(商学研究科) 倉上英

学部2年 総合政策学部 山川夢仁

学部3年 理工学部(理工学研究科) 平田有理冴

行った市場分析企画:ボンカレーのレトルト技術で、ASEAN諸国に手軽においしく楽しめる食文化を広げることを目標とした。その目標のための布石として、半年間マレーシアを対象に展開しデータ収集を行うこととした。現地コンサルから上がったデータが正しく読めない可能性や、机上データからは見いだせない実情が掴めるのか、などを課題とした。

講評:スパイスの消費量に着目してマレーシアを選んだという理由がはっきり述べられていて分かりやすかった。マレーシア国内に居住している民族ごとの詳細な特性に焦点を当てられるとさらに良くなる。


参加者のコメント:

・ビジュアルシンキングについて実践的な学びができました。アウトプットが多い分、フィードバックなどをもう少しいただけるとよく学びが充実したと感じます。大塚食品さんの方に質問した際は、誠実に答えていただき感激でした。

・データサイエンスに必要なビジネス力を学べました!

・学生では体験できないような企画立案の経験を積むことができ、非常に勉強になりました。

・普段から疑問を解消するための個々の分析をしていても、問題を解決するために分析の道筋をつけるような全体の絵を描く作業はあまり経験がなかったので勉強になりました。

発表後に大塚食品(株)関係者の方々、慶應AIC関係者、塾生など表彰式に参加した全員で集合写真を撮影しました。

男性の写真のコラージュ中程度の精度で自動的に生成された説明


参加した学生にとって、ビジュアルシンキングを用いてより大きな視点で課題発見と分析の企画を行うことは、貴重な経験となりました。データ分析の企画は、データサイエンス業務の最初のタスクとして非常に重要であるため、このワークショップの経験は参加者が研究などを行う際に活用されることを願っています。

今回行った市場分析企画をもとに、今後実際の市場分析を行います希望者はこちらにも参加予定です。

コンテストの企画・運営をして下さった皆様、学業と両立しながら最後までコンテストに参加して下さった参加者の皆様ありがとうございました!!

コンテスト優勝チームには優勝賞品を、参加者にも参加賞を後日送付致しました。

謝辞

大塚ホールディングス(株)/大塚食品(株)の岡本卓也様・佐野真様・三上季範様・川口ひとみ様・南達也様をはじめ、多くの皆様の多大なサポートに心から感謝いたします。

慶應AIC コーディネータ

矢向高弘・石川繁樹・伊藤浩之・伊川ひづる・竹迫真由子

運営学生

大熊裕明・施楚ウェン・津川幹尚・柏木萌美・高木伶衣子 

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