活動報告

講習会

講習会「Linuxサーバを作って壊そう!」を開催しました

2025.11.12  written by AIC講習会チーム

2025年8月8日、講習会「Linuxサーバを作って壊そう!」を開催しました。
本講習会は、Linuxサーバをゼロから構築し、意図的に発生させたトラブルを自ら解決することで、サーバ運用の基礎とトラブルシューティングの勘所を身につけることを目的に企画しました。

サーバ構築の基礎を学ぶ

講座の冒頭で、Linuxサーバの概要と役割を解説しました。計算用サーバ、Webサーバ、ファイルサーバなど、様々な場面で活用されるLinuxサーバの重要性や、研究室・学術ネットワークにおける運用上のポイント、攻撃者から狙われやすい環境でのセキュリティ確保(パスワード認証の危険性など)について理解を深めました。

その後、受講者はAICが用意した小規模仮想マシンにsshで接続し、ハンズオン形式でサーバ構築に挑戦しました。ユーザやグループ管理、パーミッションの設定、サービス管理といった基本操作から、ネットワーク設定、SSH接続(公開鍵・ホストベース認証)まで一連の流れを実際に手を動かしながら体験しました。さらに、Dockerを用いたWebサーバの構築演習も実施し、仮想化技術や開発環境のイメージを掴んでもらいました。

チームで挑む、トラブルシューティング

後半にはトラブルシューティングコンテストを実施しました。意図的に仕込まれた複数の障害にチームで挑戦し、講師のヒントも活用しながら原因の特定と復旧に取り組みました。SSH接続不能、パスワード忘れ、ポートバインディングエラー、証明書やDNS設定の不具合、Python仮想環境の競合など、現場で起こりうる障害を自ら解決することで、実践的な対応力とチームで問題を解決する感覚を楽しく身に付けることができました。

クライマックス!サーバ破壊とバックアップの重要性

締めくくりには、構築したサーバ環境を“破壊”する体験を実施。普段は絶対に実行できない「rm -rf /」を記念として実行し、サーバが一瞬で崩壊していく様子や、コマンド実行後に何が起きるのかを、参加者全員で実際に観察しました。安全な仮想環境だからこそ体験できる特別な体験となり、参加者からは歓声や笑い声が上がりました。また、破壊された環境の“その後”を眺めながら、復旧の難しさやバックアップの重要性を実感する場面もあり、楽しくも学びの多い締めくくりとなりました。

終わりに

Linuxサーバを自分で準備し、安全かつ持続的に活用するための基礎力は、研究・開発、クラウド活用など幅広い分野で欠かせません。本講習会が、受講生にとってサーバ運用の第一歩となり、日々の活動や将来の研究に役立つ経験となることを期待します。

「Linuxサーバを作って壊そう!」講習会で使用した資料を公開しています。皆さん、アクセスしてみて下さい。

https://build-and-break-linux.keioaic.dev

build-and-break-linux.keioaic.dev

「Linuxサーバを作って壊そう!」資料公開ページ

ページトップ