活動報告

イベント

「 AIC Discussion Forum 2025」を開催しました。

2025.03.06  written by 

本イベントでは、「私たちの社会はどこまでAIを信頼できるのか」をテーマに、様々な業界の社会人7名と、学生11名がチームに分かれて、意見交換とパネルセッションを行いました。

【イントロダクション】

冒頭では、理工学部訪問教授である椎名先生によるAIに関する講義が行われました。講義は、AIを題材にした映画の話から始まり、AIの進化の過程や生成AIの基本的な構造について詳しく解説されました。さらに、最新のChatGPTがどのようなことを実現できるのかについても紹介され、AI技術の最前線に触れる貴重な機会となりました。

【意見交換】

意見交換は、「一次面接にAI面接を導入するべきか」というテーマで行われました。参加者はグループに分かれ、賛成・反対の両立場から活発な討論を繰り広げました。賛成意見としては、「面接官による評価のばらつきをなくし、合否基準を明確にできる」「大企業では、多くの応募者を効率的に審査できる」といった点が挙げられました。一方、反対意見としては、「応募者がAI対策を講じ、AIが合格を出しやすい理想的な受け答えを演じる可能性がある」「面接は企業の社風を知る貴重な機会であるが、AIが相手ではその雰囲気を感じ取ることが難しい」といった懸念が示されました。
さらに、「AIではクリエイティブ性を正しく評価できない」という指摘に対し、「そもそも人間がクリエイティブ性を適切に評価できているのか」という疑問が投げかけられたことで、議論はより本質的な方向へと発展しました。こうした意見の応酬を通じて、多角的な視点からAI面接の是非を深く考える機会となり、非常に有意義なディスカッションとなりました。

【パネルディスカッション】

パネルディスカッションでは、熊谷雄介氏の提案により、「AI信頼アンケート」が実施されました。その中の「AIによる完全自動運転タクシーに家族の移動を任せられるか」という問いに対し、パネリストからは賛否両論の意見が飛び交い、参加者も交えながら活発な議論が展開されました。
さらに、「AIの判断自体は信頼できるものの、学習データの不透明性があるため全面的に信用しきれない」といった懸念についても議論が白熱し、多様な視点から意見が交わされました。
こうした意見交換を通じて、AI技術の信頼性や課題について深く考えさせられる場となり、ディスカッションは大いに盛り上がりました。

【懇親会】

懇親会では、普段接する機会の少ない社会人と学生が交流し、世代や立場を超えた貴重な対話の場となりました。和やかな雰囲気の中で活発な意見交換が行われ、参加者同士の親睦が一段と深まりました。話題は尽きることなく、終了予定時刻を超えるほどの盛り上がりを見せました。

【参加者の声】

・様々な分野のAIの専門家の見解を伺い、ディスカッションを通して多様な考えに触れることができ、とても有意義だった。

・受動的なイベントではなく、能動的に考えながら企業の方々とも交流でき、非常に楽しかった。

【謝辞】

本イベントの運営にご協力いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。


ファシリテーター 椎名 茂(理工学部 訪問教授)マーヴェリック株式会社


登壇者
手塚 康夫 株式会社 Too Digital Marketplace/株式会社クリプトリエ
ボヴェ 啓吾 株式会社博報堂
熊谷 雄介 株式会社博報堂DYホールディングス
星出 祐輔 株式会社博報堂
テランドロ・トマ 一般社団法人次世代RPA・AIコンソーシアム(NRAC)/アクセン
チュア株式会社
志田 剛 住信SBIネット銀行株式会社


慶應AIC代表・教員・オフィス
矢向高弘、小林真里、河野文雄、浜中由紀


運営学生
田中励雄、藤方琴恵

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