活動報告

イベント

慶應義塾一貫校中高生向けイベント AIC Days 2024 活動報告

2024.09.02  written by AIC広報チーム

2024年8月24日、25日の2日間にわたり、日吉協生館AICラウンジにて、慶應義塾一貫校に所属する中高生を対象として、AI・プログラミングを学べるイベント「AIC Days」を開催しました。

2024年8月24日

1日目は、Google Apps Script(GAS)を用いてプログラミングについて学ぶ集中講座が開講されました。

GASで学ぶプログラミング講座 初級:基礎から学ぶプログラミング

AIC Days最初のプログラムとなるGAS初級講座には、46名もの方が集まりました。
はじめにGASの環境構築を行い、続いてGASで用いられるプログラミング言語であるJava Scriptについて学びました。
さらにプログラミングを使った計算問題を通して、実用的なプログラムの作り方についても学習しました。演習問題に取り組む際には、受講生はグループのメンバーと相談したり、TA(ティーチング・アシスタント)である大学生に積極的に質問をしたりしながら理解を深めていました。

また昼休憩では、講師やTAと共に、進路相談やリアルな大学生活などについて話しながら、食事を楽しみました。
さらに特製かき氷も振る舞われ、休憩時間には長蛇の列が!

GASで学ぶプログラミング講座 中級:実践!Webアプリ開発

お昼休憩を挟み、午後の部ではGAS中級の講座が行われました。「初級講座が楽しかったので引き続き受講したい」という飛び入りの方も含め、37名が参加しました。
本講座では、初級講座で学んだ内容を活かし、Webアプリの開発に挑戦しました。Webアプリの基本的な内容について学んだ後、スプレッドシートやChatGPTを用いたWebアプリ、さらには家計簿などの自分だけのWebアプリの開発にも挑戦しました。

GASで学ぶプログラミング講座 上級:LINE Bot開発にチャレンジ

続いて開講されたGAS上級の講座には、21名が参加しました。
中級講座で学習した内容を応用して、LINE BotとGASプログラムの連携に挑戦しました。
LINE Botの予期せぬ挙動に苦戦しながらも、受講生たちは根気強く修正に取り組んでいました。講座の終わりには、1日の集大成として自分が作りたいオリジナルのプログラムに挑戦する時間が設けられ、多くの受講生が最後まで熱心に開発を行っていました。

2024年8月25日

2日目は、「量子コンピュータ入門」講座と、「LEGO×Pythonロボット制御入門」、「データサイエンス入門」が開催されました。

量子コンピュータ入門

2日目の午前は、量子コンピュータについて学ぶ講習会「量子コンピュータ入門」が開催され、中高生37名の方が参加しました。現役の慶應義塾大学院生が、量子コンピュータについて、量子力学の基礎から解説しました。
学校の案内で講座を知り、理工学部の見学を兼ねて参加したという、慶應義塾女子高等学校一年は、「今まで量子力学を自分で勉強していたのだが、本日の講座によってさらに理解が深まった。また、「AIC Days」の数々の講座を通して理工学部にも興味が湧いた。今後も大学でしか学べないような未知で楽しい最新技術に関する話を、わかりやすく説明してくれる講座を期待しています。」と話してくれました。

LEGO×Pythonロボット制御入門

2日目の午後には「LEGO×Pythonロボット制御入門」が開催され、ロボットやデータサイエンスに興味のある11人の中高生が参加しました。この講座は教育用LEGOキットである “LEGO Education SPIKE” を用いて簡易なロボットを作成し、Pythonを用いてこれを制御することで、ロボット制御を体験してもらうことを目的とした実習形式の講座です。前半では、設計図に従ってLEGOを組み立ててロボットを作成しました。その後距離センサー、色センサー、モーターをPythonで扱う方法について、実際にロボットを動かしながら学んでいきました。
後半では与えられたミッションを行えるようにロボットをプログラムすることに挑戦しました。そのミッションとは、ロボットを災害救助に向かわせるという想定で、コース上の線を辿って走行し、障害物を回避、救援物資に見立てたブロックを回収しゴールへ向かうというものでした。参加者はチームを組んで、いかに速くルートを進行するか、どのような方法・最短ルートで障害物を回避するかなどを議論し、プログラムを書いては実際にロボットを走らせ、試行錯誤を繰り返しました。最後にタイムアタックが行われ、あらかじめ設定されたお題をクリアするチームが出ると、歓声が上がりました。インタビューに応じてくれた高校2年生は、「慣れ親しんだLEGOをPythonで思い通りに動かすことができ楽しかった」と話していました。
このような物理的に動く物体をプログラムで扱う機会は貴重であり、一貫教育校の生徒にプログラミングの違った側面を伝えていく講座として重要なものです。今後も内容の充実を進め、更に多くの一貫校生に体験してもらう機会を作りたいと考えています。

データサイエンス入門

午後には「データサイエンス入門」も開催され、中高生23名が受講しました。データサイエンスとは、データ分析を活用して、意思決定を支援する学問体系です。この講座では、2023年度のプロ野球の実データを用い、特定のチームが強かった要因や、勝敗に影響を与える要素は「防御」か「打撃」かなど、様々な角度から分析を行うことを目的としました。
講座の前半では、データサイエンスに関する簡単なレクチャーと、エクセル・パワーポイントの使い方に関する説明がありました。その後、受講者はチームに分かれて仮説を立て、分析をスタートさせました。TAの大学生が各チームを回り、分析方法や結果についてアドバイスを送りました。最後は各チームがまとめ上げた分析結果をパワーポイントを用いて発表し、お互いに投票して優秀チームを選出しました。
初めてデータ分析を体験した受講生も多く、「多角的な視点から数値を見ることが面白いと感じた。」「数学が苦手だったが、統計や情報分野からのアプローチに興味が湧いた。」というコメントが寄せられました。

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