活動報告

イベント

AIC主催イベント第1回「AICキャリアラボ」を開催しました

2025.02.26  written by 


2025年2月12日、第1回「AICキャリアラボ」が開催されました。

本イベントでは、学生が将来的なキャリアを考える機会として、AIビジネスの最新動向や就職活動のトレンドに関する講演を実施しました。また、各業界で活躍する慶應義塾大学出身のOB・OGをお迎えし、彼らの経験や知見を共有する座談会を開催しました。

竹中氏による講演

最初に、ビズリーチキャンパスの立ち上げを手がけた竹中氏が登壇し、ご自身のキャリアの変遷とそれに伴う価値観の変遷を語られました。

竹中氏は、パナソニック入社後、医療・介護向けのサービスロボットの開発に携わり、その技術を活かした美容室向けのトータルビューティソリューションを手がける中で、「体験」という価値が大切であると考えるようになりました。

その後、パナソニックのリクルーターを経て採用担当者となり、優秀人材の確保に取り組む中で、「就職活動をいかにエンターテイメント化するか」ということに強い関心を寄せるようになりました。2016年にパナソニックを退職後、体験価値をアップデートする会社(株式会社GLROWS)を設立。ちょうどその頃、ビズリーチの創業者である南氏との出会いもあり、自身の会社を経営する傍ら、「ビズリーチキャンパス」の立ち上げにも携わりました。現在も、「ビズリーチキャンパス」のトータルプロデュースと、自身の会社の体験デザインを通じて、就職活動を行う学生に、「体験」と「エンターテイメント」という新しい形を提供し続けています。

講演終盤で竹中氏は、キャリア形成において「自分をどう見せるか(セルフブランディング)が重要である」と力説されました。企業の採用担当者は数多くの学生と接するため、個性を際立たせることが不可欠であると指摘。また、企業選びの際には、一般的な人気企業ランキングに左右されるのではなく、時価総額や産業構造の変化を的確に捉える視点が求められると述べました。さらに転職市場の動向にも触れ、現在では転職がキャリアアップの手段となりつつあると紹介されました。

OBOGによるキャリア講演

次に、商社とコンサルティング業界で活躍する卒業生が登壇し、それぞれの就職活動や入社後のキャリアパスについて語りました。

商社で5年のキャリアを積むOBは、商社特有のスケールの大きさや事業創出の可能性に魅力を感じて入社したものの、実際の業務では意思決定のスピードに課題を感じることもあると、そのギャップに触れました。一方、コンサル業界でM&A業務に携わるOBは、プロジェクトごとに異なる働き方や早期キャリアアップの可能性について言及し、転職のしやすさもコンサル業界の特徴の一つであると説明しました。同じくコンサル業界でIT・AI分野のプロジェクトに関わるOBは、理系の専門性を活かして働く一方で、自ら希望するプロジェクトに必ずしもアサインされるわけではない現実の難しさについても触れました。

パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、業界ごとのキャリア形成や転職市場の動向について活発な意見交換が行われました。

コンサル業界では、マネージャー以上になると業務負担が増し、それに伴い転職を選択する人も多いという実情が明かされました。一方、商社では、長期間の勤務を前提としながらも、必ずしも海外駐在を望む人ばかりではないという現状が述べられました。

また、就職活動に関する議論では、自己分析を通じて自分の強みを明確化し、就職活動の軸を持つことの重要性が強調されました。特にオンライン面接においては、短時間でインパクトを残す工夫が求められることも指摘されました。さらに、サマーインターンは業界理解を深める有効な手段であるものの、必ずしも参加が必須ではないのではないかという意見も出されました。

座談会

座談会は、参加者がOB・OGに自由に質問を投げかける形で進行しました。

まだ就職活動を本格的に始めていない学生からは不安の声が多く聞かれましたが、OB・OGからは、ツールを用いた自己分析や、メンターとの模擬面接、学生同士での情報交換が可能な有料の就活支援サービスの紹介が行われました。さらに、コンサル業界の採用スケジュールや、商社に求められるスキルについての実践的なアドバイスも提供されました。

一方で、すでにコンサル業界への就職が決まっている学生からは、「入社までに何を準備すべきか」という具体的な質問が寄せられ、AIやクラウド、統計の知識を身につけるための資格取得が効果的であるとのアドバイスがありました。

参加者からは、「実際にOBと話すことで業務内容を具体的にイメージできるようになった」という声が寄せられ、業界の特徴やキャリアの選択肢についての理解を深める貴重な機会となりました。

第2回は2/28(金)にIT業界をテーマに、第3回は3/12(水)にメーカー業界をテーマに開催予定です。

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