量子コンピュータ入門・実践講習会活動報告

AICでは2024年8月5、6日に量子コンピュータ入門、8月8、9日に量子コンピュータ実践の講習会を開催しました。量子コンピュータは、量子力学の原理に基づいて動作するコンピュータの一種で、様々な応用が期待されています。量子力学自体は物理現象を記述するもので、情報分野と組み合わせることで、量子情報と呼ばれる比較的新しい分野の核となっています。このような背景から、量子コンピュータ分野は学術的な興味に留まらず、その応用や実用化を目指す企業が巨額の投資を行い、国立の教育機関による量子人材育成が盛んに行われるなど、非常に注目を集めています。

一方で、量子コンピュータを詳しく理解するには多くの背景知識を要するため、初学者にはハードルが高く感じられる分野でもあります。そこで、本講習会では量子コンピュータを短時間で大まかに理解してもらうことを目的に、初学者でもわかりやすい講義を心がけました。

講習会では、量子コンピュータの全体感や現状、量子コンピュータにつながる量子力学の基礎や考え方、またそれらの結びつきなどを、学部を問わず理解できるよう手順を追って説明しました。また、受講生自身が手を動かすことのできる演習も取り入れ、理解が進むように工夫を行いました。

本講習会を通じて、受講生が量子コンピュータについての興味を膨らませ、さらなる学習を促すきっかけになれば大変嬉しいです。